非正規労働者としてのアルバイト
日本は、長いデフレから脱却し、景気も回復基調にあります。有効求人倍率もプラスに転じ、失業率も改善しつつあります。しかし、正社員としての雇用ではなく、非正規雇用職員としての雇用が多いことが問題になっています。非正規雇用の場合、給与も少なく、決められた雇用期間が終われば職業を失ってしまうこともありますし、また昇格や昇給もなく、ボーナスが支給されないこともあります。日本がバブル景気に沸いていた頃は、アルバイトを繰り返す、いわゆるフリーターとして一定のお金を稼ぎ、また次の仕事を見つけていくということを繰り返して生計を立てることができました。
その後のバブル経済の崩壊によって、アルバイトなどの非正規雇用者は雇用期間の満了とともに、次の雇用期間が更新されることがなくなりました。もともと医療保険にも加入していなかったところに、収入がなくなって保険料が払えなくなります。若い頃はいいかもしれませんが、ある程度年齢を重ねると、病気がちになって、困窮してしまいます。一方で、最近は労働力不足ということが言われています。本来であれば、正規雇用を進めていくことが理想的ですが、企業もそこまでの体力がありません。フリーターで過ごしてきた人たちは、職業訓練を受けてもいませんが、その人たちを再教育して活用することも必要だと思います。